こんにちは、やとわれてんちょです。
5月の最初の土曜ですね。営業のお仕事についた新人さんも
普段から営業に関わる方皆さんもお疲れ様です。
僕の仕事場にも新人さんが何人か配属されましたが
やっぱり慣れない仕事で試行錯誤しながら頑張っています。
この記事は
- 営業に配属されたけど自信がない
- 営業をしばらくしてるけど中々結果が出ない
- センスで営業してるけど分析は特にしていない
- 店舗を構えてるけどどう演出したらいいか手探り
というような
営業で頑張る新人さんや営業に関わる方へ
仕事がちょっと楽になるコツを記事にしています。
聞きなれないかもしれないですが
今回も行動経済学・心理学から「フレーミング効果」
を紹介します。
これは「本質的には同じなのにどこを強調するかによって
印象が大きく違って見えてしまう心理傾向」です。
営業現場では当たり前のように使っている技術ですが
しっかり理解せずになかなか商談成約しなくて
苦労している人も多いです。
行動経済学というとなんだか難しい学問のように
聞こえますが、とても現実よりの知識なので
知るほどに面白いですよ。営業に役立つ知識も
たくさんあります。
ひとつずつ紹介するのでよかったら他の記事も読んで
営業スキルを高めていきましょうね。
僕は小売業を22年、店長を15年ほどやってきました。
ずっと営業サイドの仕事をしてきたので
教科書みたいな知識じゃなく現場目線での
考え方が多いので
ぜひ最後まで読んでいってください。
- フレーミング効果とは?どんな心理?
- フレーミング効果の現場具体例
- おまけ
の順で紹介します。
①フレーミング効果とは?どんな心理?
フレーミング効果というのは
「本質的には同じなのにどこを強調するかによって
印象が大きく違って見えてしまう心理傾向」です。
もともと「フレーム」というのは絵画を飾る額縁の
事です。つまり無意識のうちに枠にとらわれた判断に
なってしまう傾向をフレーミング効果と
呼んでいるんですね。
わかりやすい例だとテストまでの日数について
- 本番まであと1週間ある
- 本番まで残り1週間しかない
これだと印象が全然違ってきますよね。
なんだか「あと1週間ある」の方が
余裕があるように聞こえますね。
残り時間は同じなのに。勉強しなよ。
他にも極端な例ですがよくあるジュースの成分で
- 果汁10% のジュース
- 果汁以外90% のジュース
まぁ後者のような表現は見ないですが。
どっちがいい印象かというと断然前者ですね。
ここまであからさまな表現なら見た瞬間に
あ、これフレーミング効果狙いだなと分かりますが
現実の営業現場では嫌味にならないように様々な
表現で成約率を高めていってます。
では次は現場で活用している具体例を紹介します。
②フレーミング効果の現場具体例
よく見るキャッチフレーズや応用例など
2−1この商品を購入した80%の方が高評価です
こんな風なアピールを見た事ありますよね?通販サイトや
店頭POPでもよく使われてます。そしてこういう時には
実際の高評価の方のコメントをいくつか例として
掲載するのもよくありますね。そうするとより一層
商品に対してよい印象を持ってもらえます。
けっして残り20%の方の意見を掲載したりはしませんね。
「この商品を購入した20%の方は満足してません」という
広告を見たら逆にすごいなと思います。
ちなみにこれ、フレーミング効果だけじゃなく
「バンドワゴン効果」も合わせて狙ってますね。
他の皆もいいなと思っているモノはきっといい商品だろう。
という心理傾向も併用してます。
だから現場営業で使えるトークとしては
販売員が単独の意見を述べるよりも購入者レビューを
事前に調べておいて「実際の購入者の8割以上の方が
満足か非常に満足というアンケート結果がありますよ」
というのはとても説得力があります。
これなら新人営業さんでも勉強次第で使えそうですね。
しかも事実ですから。
バントワゴン効果についてはこちらを。
【新人営業さん向け】売れるモノは更に売れる?「バンドワゴン効果」を現役店長が簡単解説します2−2単位が違うだけなのに
これもよくある事例。しかも気づかないことが多い。
同じ成分なのに単位が違うだけでとてもたくさんの
栄養素があるように見える事例。
- タウリン1000mグラム配合
- タウリン1グラム配合
なんだか前者の方が効果がありそうな気がしますね。
これは家電製品でもありますね。イオンが○○個!とか
数が大きくなると非常に効果があるように思えます。
この辺はすでにカタログに掲載されてるので
新人営業さんとしては自分で編集しなくても
そのままアピールすればいいですね。
2−3料金は年間いくら?一回いくら?
営業する側も、購入する側も「価格」って大事ですよね。
そしてこの価格にもフレーミング効果は効果的です。
例えば電気料金を考える時に
- 電力プランAは年間電気料金144,000円
- 電力プランBは1日あたり電気料金394円
これまた印象が違いますよね。本質は同じですけど。
慣れてないんですよね、千とか万の単位。これは
支払う金額の単位で日常的に10万円を超えることが
あんまり無いからより抵抗感があるのかなと思います。
では営業現場ではどうするか?
そう、「分割」です。数年に分けて支払うことで
一気に支払いハードルが下がります。・・・が、しかし
金利のことを考慮せずにやたら分割にするのはNGです!
本当に必要なモノなのか、検討の上で分割しましょう。
無金利などの施策が使えるならいいですけどね。
他にもよくある料金の例で
ランニングコストってありますよね。
- 洗濯機Aは1回の洗濯に70円、本体価格20万円
- 洗濯機Bは1回の洗濯に130円、本体価格14万円
これはどうでしょうか?
営業としてはどちらがオススメですか?
現実にはこの二つの商品が並んでいたら
お客様側からはBの洗濯機の事ばかり
問い合わせを受けます。
営業現場に立ってると「商品の価格」というのは非常に
重要なファクタで、どんな要素より優先されてしまう事が
よくあります。けど、上記の例だとランニングコストで
逆転しちゃうんですよね。つまり
1回あたりの洗濯で60円の差 × 365日を計算すると
1年で21,900円のランニングコスト差が生まれます。
それが6年くらい経つと?なんと13万円以上のコスト差です。
洗濯機Aの方が将来のコストも考えると「安い」んですね。
本体価格の差を遥かに超えちゃってますからね。
こんな例が現場にはゴロゴロあります。
これをうまくフレーミング効果でアピールしてください。
きっと顧客側からも「それは知らなかった、いい事聞いた」
と好意的に思ってもらえるんじゃないかな。
ちなみに、この場合本体価格が20万とか大きい数字
なので「アンカーリング効果」が働いちゃってる事が
考えられます。それはまた別記事にて。
【新人営業さん向け】本命アピールの前の一手間「アンカーリング」を現役店長が簡単解説③おまけ
お疲れ様でした。今回は行動経済学から抜粋して
「フレーミング効果」を紹介しました。
「本質的には同じなのにどこを強調するかによって
印象が大きく違って見えてしまう心理傾向」でしたね。
営業の第一線ではこういった心理学とか行動経済学とか
全く習ってないのにセンスでやっている人もいれば
僕みたいに全然芽が出なくて悔しい思いをしたり
自分にはセンスないのかな?と思っている営業さんも
たくさんいるでしょう。この記事は少しでも
営業のお仕事に関わっている人に助けになればといいなと
思って僕なりの見解で書いてます。ココ違うよっていうのが
あれば直しますので遠慮なくお知らせ下さい。
他にもいろんな心理を紹介しますのでまたみてくださいね。
ではー